沢山のメリットが高齢者だけでは無く子どもや保護者にもあるのが幼老複合施設の特徴です。高齢者にとっては、元気な子どもと接することで笑顔が増えることが挙げられます。また、高齢者は生きがいを持てるようになります。何故なら子どもを育て見守る役割意識が生まれることで、高齢者は自分の存在価値を再確認するからです。さらに子どもと遊ぶ時間が増えるので活動量も増えます。気配りや目配りをする機会が増えるので脳の活性化も期待できるのです。子どもにとっては、ふれあうことで、高齢者を理解し思いやる心やいたわる心が育まれるといったメリットがあります。そして子どもは高齢者の知恵や知識を学ぶことも可能です。若い親だけでは足りない子育ての部分を、色々な年代の大人が関わることで内容が豊かになります。
幼老複合施設の問題点は介護と保育の両分野を担当する職員の採用が困難なことです。この問題の難しい点は介護と保育それぞれの、専門分野の知識以外にも勉強が必要になるからです。そのような理由から、施設によってはスキルアップのための勉強会や給与面で優遇している所が多くあります。また衛生環境なども、高齢者と子どもの感染症のリスクを考えて職員は行動します。幼老複合施設が今後も増え続ける理由は運営費や、設備設置に対して国や自治体が補助金給付などの支援策を行っているからです。施設の有効活用は人口減少が著しい地方でも強化されています。そして施設が目指しているものは相互に支え合う地域共生社会の実現です。